幼稚園受験の難易度は高いのか低いのか

身近に中学校受験をする方はいても、幼稚園受験となるとあまりいないのではないでしょうか。
だからといって倍率が低く入りやすいわけではありません。

有名幼稚園の定員はそもそも少なく、人気のある幼稚園に至っては倍率が10倍を超えます。
そのため、幼稚園の受験を希望している方は、事前にきちんとした対策が必要となります。

この記事では、名門大学附属の幼稚園の受験倍率や、幼稚園受験で合格するための対策を詳しくご紹介します。
幼稚園受験を考えている方はぜひ参考にしてください。

私立の幼稚園には偏差値が無い

私立の幼稚園には偏差値はありません。
そのためいくら学習をしたところで、必ずしも合格するわけではないのを覚えておきましょう。

幼稚園受験では、偏差値や難易度といった数値で測れない部分が重要となっています。

  • 家庭のしつけによる態度や行動
  • 家庭環境
  • 両親の考え方

一つずつ詳しく見ていきましょう。

家庭のしつけによる態度や行動

園が知りたいのは、「家庭でどのような価値観で子育てをしているのか」です。

危険な行為やお友だちに迷惑をかけるような行動はしないように、日頃から注意しておきましょう。

家庭環境

幼稚園受験にとって家庭環境も大きなポイントとなります。
夫婦でよく話し合い、お互いに協力して意見や考え方をまとめておきましょう。

父親が幼稚園受験に関して無関心、夫婦の関係性などは面接で見破られてしまいます。
日頃から夫婦間でも「一緒にがんばる」意識で生活しましょう。

両親の考え方

ご家庭の教育方針もよく話し合っておく必要があります。
例えば、どんな子に育ってほしいと思っているかや、家庭教育で大切にしているのは何かなどです。

園の教育方針や理念についてもよく理解しておきましょう。
ご家庭の教育方針は、園の教育方針に沿っているかが重要なポイントとなります。

幼稚園受験で合格するには、普段の生活からお受験を意識して日々の積み重ねを行なっていく必要があります。

名門大学附属幼稚園の倍率

名門大学附属の幼稚園は、大学まで内部進学できるなどのメリットから年々人気が高まっています。

有名幼稚園は受験者数や合格者数を公表していない場合が多く、はっきりとした倍率は分かりません。

公表している国立系大学の附属幼稚園を見てみましょう。

  女児 男児
お茶の水女子大学附属幼稚園 15.6倍 11.0倍
東京学芸大学附属幼稚園竹早園舎 15.0倍 16.4倍

どちらもかなりの狭き門となっています。

同様に、私立の附属幼稚園も根強い人気があり、倍率が実質10倍を超える有名幼稚園も多数存在しています。

幼稚園受験で合格するための対策

幼稚園受験で合格するためには、しっかりとした対策が必要です。

5つのポイントを押さえた対策をしっかり行ったうえで、幼稚園受験に臨みましょう。

お受験対策の5つのポイント

お受験されるご家庭は、1年以上前から幼児教室に通うのが一般的です。

そこで学ぶのは次のようなポイントです。
ポイントを押さえた行動ができるように促していきます。

  1. 自主性
  2. 社会性・協調性
  3. 創造性
  4. 常識
  5. 運動

一つずつ見ていきましょう。

自主性

母子分離ができるかどうかや、身の回りについて自分でできるかはまず重要なポイントです。
自主性を育てるためには、親子の信頼関係が必須です。

そのうえで、祖父母の家や従兄弟の家に泊まるなどし、母親と離れる機会を多く作りましょう。

また、可能な範囲で身の回りの準備は自分でできるようにしておくのも大切です。
初めはうまくできなくても、衣服や靴の着脱などを自分自身で行うような訓練をしておきましょう。

社会性・協調性

他のお子さんとの関わり方や、ルールを守って仲良く遊べるかどうかも見られます。
対策としては、他のお子さんと遊ぶ機会を意識して増やしましょう。

同年齢以外にも、赤ちゃんから少しお兄さん・お姉さんまで異年齢での交流に慣れさせておくと、社会性や協調性が育まれます。

創造性

お絵描きや創作に意欲を持って取り組めるかと、表現力も大切です。

そのためには、大きなスケッチブックなどにクレヨンで描かせる練習が、創造性を育む効果があります。
また、塗り絵や迷路など手先を細かく使う作業の練習も行いましょう。

初めは、積み木や粘土で見本通りにいろいろなものをたくさん作る練習から行うと良いです。

常識

自然や行事についての知識やマナーを知っているかどうかも、面接で聞かれるかも知れません。
そのため、豆まきやひな祭りなど、季節の行事は家庭でも行なっておきましょう。

また、自然と触れ合う機会も大切です。
植物や動物との触れ合いの中に学びがたくさんあります。

常識があるかどうかも問われます。
マナーは親を見て真似をするものです。
両親が率先して挨拶するなど、公共の場での正しい行動をお手本として見せましょう。

運動

年齢相応の体力がある、指示行動ができるかもチェックポイントです。

それには、ボール遊びはとても有効になります。
「このボールをあそこにしまってね」などと、お手伝いの延長で子どもも楽しく指示行動の練習ができます。

環境づくり

そのほかにも、幼稚園受験を見据え、日頃からの環境作りも大切です。

例えば、リビングの一角に子ども専用のテーブルと椅子を用意して、過ごさせてみるのもいいでしょう。
そこで根気よく塗り絵や粘土ができるようになれば、お受験での評価も高いといえます。

また、ハンカチやティッシュを常に持ち歩き、手を洗ったら必ずハンカチで拭いたり、鼻をティッシュでかんだりする習慣をつけさせます。

初めはうまくできなくても、継続して行えばお受験までにはできるようになるので、長い目で見てあげましょう。
自然にできるようになれば、褒めてあげるのも忘れないようにします。

自分でできる習慣をつける

幼稚園入園前にはオムツが取れた状態にしておくのがベストです。
トイレトレーニングもできれば開始しておきましょう。

自主性をつけるために、ご飯も一人で食べられるようにしておきます。
ボロボロとこぼしてしまうかも知れませんが、なるべく手助けせず、「自分一人でもできた!」と自信をつけさせてあげましょう。

幼稚園によっては、子どもが一人でボタンを通せるかどうかを面接で行う場合もあります。

普段から何でもかんでも保護者の方が手助けしてしまうと、子どもが自分でやろうとする力を奪ってしまいます。
時間はかかっても、自分でやろうとする自主性を育てていきましょう。

面接では、親子遊びをさせてその様子を試験官が点数をつける方式もあります。
普段の接し方をすれば、お子さんも緊張が解け、自然な姿を見せられます。
あまり手助けをせず、優しく見守るようなスタンスで接するのが大切です。

親子面接対策

有名幼稚園の場合は、面接が最終判断になる可能性が高いです。
面接官はお子さんに対しての質問と、保護者に対しての質問を分けてするケースがあります。

保護者が不安な顔や、動揺するとお子さんにも伝わってしまいます。
保護者はどんな質問にも落ち着いて的確に答えるようにしましょう。

お子さんも、保護者の顔色などを見ずに正直に答えられるかどうかが問われますので、日頃から想定問題で練習しておきましょう。

面接で保護者に対してよく行われる質問です。

  • 母子分離はできているか
  • トイレトレーニングはどこまで進んでいるか
  • 志望理由
  • 子どもの好きな遊び
  • 子どもの好きな食べ物・アレルギー

よく思われたいからといって、嘘をつく必要はありません。
トイレトレーニングがまだ完璧ではなくても、努力している姿勢を伝えれば大丈夫です。

一方、お子さんには次のような質問が多いようです。

  • 自分の名前・年齢
  • 今日は誰とここに来ましたか
  • 朝食の内容
  • お母さんが作る料理で一番好きなものは何ですか
  • 好きな遊びは何ですか
  • 幼稚園でやってみたいのは何ですか

このような好きな遊びから、当日の朝食の質問までさまざまです。
普段からいろいろな質問を子どもに投げかけ、答えられるように訓練しておきましょう。

また、お子さん本人が幼稚園に通うのを楽しみにしているかどうかも重要です。
幼稚園受験がお子さんの負担にならないよう、楽しみながら取り組むのも大切でしょう。

家族で仲良く過ごす

お受験は家庭内でピリピリしがちですが、あえて家族みんなで仲良く過ごすのが大切だと考えます。思いやりを持った家庭で育ったお子さんは、他のお子さんにも思いやりを持って接することができるからです。

「お受験まで時間がない」「対策がうまくできない」と焦ると叱ってばかりになってしまいます。「ダメで元々!」「受かったらラッキー!」くらいの余裕がある方が、幼稚園受験は成功します。

幼稚園受験の難易度は高いが、チャレンジする価値はある

お受験といっても、まだ2〜3歳の子どもです。
当日緊張してうまくいかない場合もあるでしょう。

子どもの一つの経験として捉え、不合格でも気にせず、また次の機会にチャレンジしてはいかがでしょうか。

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これから幼稚園受験を控えている方は、ぜひ参考にしてください。

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