幼稚園受験のメリットとして、充実した設備が利用できることや幼い頃からレベルの高い教育が受けられることが挙げられます。
しかし、幼稚園受験のメリットはそれだけではなく、幼稚園によっては大学までスムーズに進学できる、エスカレーター式になっているところもあります。
そこで本記事では、受験の際に大学までエスカレーター式になっている幼稚園を選ぶ際のメリットやデメリットなどを紹介します。
現在幼稚園受験を検討されている保護者の方は、ぜひ最後までご覧ください。
Contents
幼稚園受験で大学までエスカレーター式の幼稚園を選ぶメリット
大学までエスカレーター式になっている幼稚園受験を選ぶと、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
主なメリットは以下のとおりです。
メリット①一貫して安定した教育が受けられる
1つ目のメリットは、一貫して安定した教育が受けられることです。
エスカレーター式の教育機関は、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学と、一貫した教育方針がとられているので、途中で教育のやり方が大きく変わることがありません。
そのため、幼稚園から大学まで一貫した教育方針のもとで、子どもが慣れた環境で安心して授業が受けられるようになります。
また、環境の変化が少ないこともエスカレーター式の特徴です。
一般的な教育機関の場合は、高校や大学へ進学する際に、仲がよかった友人とはなればなれになってしまうことがあります。
その結果、子どもの気分が落ち込んで不登校気味になってしまうことや、新しく友達ができずに学校生活を楽しめなくなってしまうことも珍しくありません。
しかし、エスカレーター式であれば慣れ親しんだ友人と一緒に進学できるので、新しい環境に馴染めないということも起こりにくくなります。
メリット②受験がないので時間を有効活用しやすい
2つ目のメリットは、受験がないために時間を有効活用しやすいことです。
学校の成績や生活態度によほどの問題がない限り、エスカレーター式では高校や大学に進学ができるようになっています。
進学先選びや説明会の参加、受験勉強などもないので、習い事や短期留学など、さまざまなことに時間を使えるのは大きなメリットだといえるでしょう。
幼稚園受験で大学までエスカレーター式の幼稚園を選ぶデメリット
大学までエスカレーター式になっている幼稚園には多くのメリットがあることを紹介しましたが、一方で気を付けておいたほうがよいデメリットもいくつかあります。
主なデメリットには以下のものがあります。
デメリット①環境の変化が少なく退屈に感じることがある
1つ目のデメリットは、環境の変化が少なく退屈に感じる場合があることです。
エスカレーター式の特徴である、教育方針や周囲の友人が変わりにくいという点は、子どもによってはメリットでもありデメリットでもあります。
新しい環境で友人を作りたいと考える子どもや、同じ環境で過ごし続けることが苦しい子どもにとっては、退屈に感じてしまうことがあります。
デメリット②進学先の学部やコースが選べないことがある
2つ目のデメリットは、希望する進学先の学部やコースが選べない場合があることです。
エスカレーター式の教育機関は自動的に進学ができるという点が大きなメリットですが、必ずしも進学の際に希望する学部やコースに入れるとは限りません。
希望する学部の定員が少ない場合は、成績がよい生徒が優先的に選ばれるということが一般的です。
その結果、友人と異なる学部になることや、夜間の学部になることも考えられます。
エスカレーター式であっても、希望の学部やコースに入るためには常に勉強が必要になるので注意しておきましょう。
幼稚園から大学まで私立に通う際の学費の総額
エスカレーター式になっている幼稚園は私立が多く、幼稚園から大学まですべて私立に通うと学費の総額は非常に高くなります。
文部科学省が実施した学習費調査によると、幼稚園から大学まですべて私立を選んだ場合の学費の目安は以下のようになっています。
教育機関名 | 学費 |
幼稚園(3年制 ) | 約145万円 |
小学校(6年制 ) | 約916万円 |
中学校(3年制 ) | 約398万円 |
高等学校(3年制) | 約311万円 |
大学(4年制) | 約400万円 |
学費の総額 | 約2,170万円 |
参照元: 文部科学省 平成28年度子供の学習費調査
上記の表のとおり、すべて私立の教育機関を選ぶと学費の総額は2,000万円以上かかることがあります。
ただし、あくまでも上記は目安なので、学部やコースによって学費は大きく変動することがあります。
医学部や歯学部などを選んだ場合の学費の総額は、4,000万円以上になることもあるので注意しましょう。
また、注意が必要なのは、幼稚園の項目です。
上記の表では全国の私立幼稚園の学費の目安を紹介していますが、ここで押さえておきたいのは、私立幼稚園が必ずしも附属大学がある名門幼稚園ばかりではないという点です。
私立幼稚園のなかには、大学までエスカレーター式で内部進学できる名門もあれば、附属大学のない一般的な幼稚園もあります。
附属大学のある名門幼稚園のほうが後よりも学費が高いことがほとんどです。
そのため、大学までエスカレーター式になっている幼稚園の学費は145万円よりももう少し高いと考えておきましょう。
たとえば、青山学院の幼稚園から大学までの具体的な学費は以下になります。
幼稚園(3年制 ) | 約273万円 |
小学校(6年制) | 約750万円 |
中学校(3年制 ) | 約326万円 |
高等学校(3年制 ) | 約223万円 |
大学(4年制) | 約401万円 |
学費の総額 | 約1,973万円 |
エスカレーター式で大学まで進学できる有名な幼稚園
エスカレーター式で大学まで進学できる幼稚園は多くあります。
幼稚園があるエリアや教育の方針などはさまざまですが、エスカレーター式の幼稚園は関東近郊の首都圏に集中している傾向にあります。
以下に挙げている幼稚園は、エスカレーター式の幼稚園のなかでも人気が高い園として知られています。
エスカレーター式で大学まで進学できる有名な幼稚園
幼稚園名 | 大学名 | エリア |
青山学院幼稚園 | 青山学院大学 | 東京 |
お茶の水女子大学付属幼稚園 | お茶の水女子大学 | 東京 |
学習院幼稚園 | 学習院大学 | 東京 |
成城幼稚園 | 成城大学 | 東京 |
文教大学付属幼稚園 | 文教大学 | 東京 |
東京都市大学二子幼稚園 | 東京都市大学 | 東京 |
日本女子大学附属豊明幼稚園 | 日本女子大学 | 東京 |
国立音楽大学附属幼稚園 | 国立音楽大学 | 東京 |
鎌倉女子大学幼稚部 | 鎌倉女子大学 | 神奈川 |
子どもに進学させたい大学が表にある際は、上記の幼稚園を選ぶことをおすすめします。
有名な幼稚園の入園費用とは?
エスカレーター式の幼稚園を受験するとなると、かかる費用が気になる方もいらっしゃいますよね。
そこで、こちらの記事では有名幼稚園の主な入園費用から、保育料の高い幼稚園まで紹介しています。
こちらを参考にしていただき、ご家庭でよく話し合ってみてください。
エスカレーター式で大学まで進学できる幼稚園は環境が安定しやすい
いかがでしたでしょうか。
幼稚園のなかには、大学までスムーズに進学できるエスカレーター式の幼稚園が存在します。
エスカレーター式は、進学にともない教育の方針や周囲の友人が大きく変わることはなく、環境が安定している点がメリットです。
また、エスカレーター式で進学を希望する場合は、受験勉強や学校説明会に参加する必要もないので時間を有効活用しやすくなります。
しかし、人によっては環境が安定していることに退屈感を持ってしまうことがあります。
それだけではなく、勉強をほとんどせずに成績が悪い状態になってしまうと、進学の際に希望の学部やコースが選べないこともあるので注意が必要です。
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